生殖補助医療(ART)│可世木婦人科ARTクリニック|名古屋・栄の不妊治療

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診療案内

生殖補助医療(ART)

タイミング指導や排卵誘発、人工授精(AIH)などの「一般不妊治療」の次の選択肢となるのが、より高度な生殖技術を用いた体外受精や顕微授精、胚移植(ET)などの「生殖補助医療(ART:Assisted Reproductive Technology)」です。

人工授精を一定回数行っても妊娠しない場合や、一般不妊治療では妊娠しにくい原因がある場合、生殖補助医療(ART)という選択肢を視野に入れるかどうか検討していくことになります。体外受精や顕微授精、胚移植にはそれぞれ特色がありますので、お一人お一人に合った方法を、相談しながら選択していきます。

体外受精についてはかなり一般的になり、その方法も理解されるようになりましたが、それでもなお誤解をしている方や人工授精と混同している方も多いのが現状です。「体外受精と人工授精との違いは?」といった疑問から、治療に際してのご不明点やご不安まで、何でもご相談ください。

2024年6月1日からの体外受精料金はこちらをご覧ください。
≫ 1. 保険適用価格
≫ 2. 自費価格

体外受精(IVF)

体外受精(IVF)とは、「試験管のなかでの受精(in vitro fertilization)」を意味します。

わかりやすく言えば、ちょうど良く発育した卵を排卵直前の卵巣から採取して体外で精子と受精させ、受精した卵(これを胚といいます)の状態で子宮に戻す方法で、この過程をIVF-ET(体外受精―胚移植:in vitro fertilization-embryo transfer)と言います。

成功率を上げるためには粒の揃った良い卵をそろえる、採った卵を良い環境で培養し受精させる、子宮に戻してからうまく着床維持するようにする、などの条件が揃うことが大切です。

顕微授精

基本的に体外受精と同じように卵巣刺激や採卵などを行うのですが、体外受精との違いは、採取した卵子に細い針を用いて精子をひとつだけ注入する、という点です。この方法は、精子の数が少ない、動きが悪い、なかなか受精しないなどの場合に用います。

射精精液中の精子だけでなく、精巣上体や精巣内精子を用いた顕微授精も行っています。無精子症であっても、精巣上体精子吸引法(MESA)や精巣内精子回収法(TESE)によって運動精子が得られるような場合には、顕微授精を行うことが可能です。

胚移植(ET:embryo transfer)

正常に発育した胚を、医師が細いチューブを用いて子宮内に移植することを胚移植(ET)と言います。胚移植には、採卵後2、3日目に移植する「分割期胚移植(Day2、3ET)」と5、6日目に行う「胚盤胞移植(BT:blastocyst transfer)」があります。

BTは、胚を胚盤胞と呼ばれる段階まで育てた後に移植する方法で、良好な胚を選別するのに適していますが、胚盤胞にならなかった場合には移植することができません。日本産科婦人科学会や日本生殖医学会では、胚移植の個数は原則的に1個としています。ただし、年齢が高い場合や前回の胚移植で妊娠されなかった場合などには2個胚移植も許容されています。

そのため、たくさん受精した方や、卵巣が過剰に反応して危険性のある患者さんの場合には、凍結保存して別の月経周期に戻す「凍結胚移植」も行っています。

凍結融解胚移植 年齢別妊娠率